うちのガラクタ

古びたモノが好きです。日常の捕って付けたようなモノ・コトの紹介です。

317 かごと写真





文京区は白山近辺、カゴと写真の二つの展覧会を観てきました。(2016年11月26日)


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 ● 『 響きあう 技 』 中川原 信一×柴田 恵  gallery KEIAN 。 『 日々のカケラ 』 とも吉写真展 喫茶おとら。


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 ● KEIANまでの道中、裏路地を進んでみた。

大通りより一本裏路地に入っただけで、景色ががらりと変化して新鮮です。
華やかな大通りよりは、道草歩きで脇道を行くのが、やはり面白い。
道中あちこちで見かけた酉の市のポスターの白山神社は、とても小ぢんまりとした社で。
付随する子育稲荷大明神にあやかってか、乳児を抱いた夫婦が御符を拝受している姿が印象的でした。


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 ● 「籠編みデモストレーション」 スズタケ  柴田 恵 、 gallery KEIAN。

六ツ目編みによる、カゴの底編み部分。
切ったばかりの青さが残る瑞々しい籤を要所に混ぜ、編みのパターンが見学者によく解るように、編まれていました。

作業ベニヤの片隅には、鉛筆によるメモが書かれていました。
「 菓子器 5.0㎝ (13段) 160-190本ぐらい (11-15段) 高さ 7.0-8.0㎝ 外径13.5-14.0㎝ 」

スズタケ(鈴竹)は、シノタケ(篠竹)とも呼ばれる笹(成長しても稈に皮が残るもの)の一種で、マダケ(真竹)が育たないような寒い地域で活用されるカゴ材です。
背丈が2m程度の細い竹です。
雪の重みにも耐えるしなやかな材質で、折り曲げても元に戻りやすい弾力性と耐久性に富み、優れた編組品となります。
稈(かん)にみられる”メ”は根本まであるため、一本の稈材を上手く割裂させても、4本ほどの籤(ひご)しか得られません。(今回は60㎝ほどの籤材を使用、長いものでも80㎝ほどでした。)
作られる籤材はとても細く薄いため、数本合わせて強度を持たせ、密に網代編みする製品が多いです。

今回のデモストレーションでは六ツ目編みの行程でしたが。
六ツ目編みの利点としては、材料の使用量が少なくて済むということ、軽いこと、通気性が良く中に入れたものが見やすい点が掲げられます。

編み目を小さくして寄せやすくするためには、 「コギかけ」 <籤の肉に鉈を直角に当ててさらに薄く肉を削り取る作業>をして仕上げるものもあります。
「コギかけ7年」といわれるほど、技術を必要とされる作業だそうです。


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 ● 「オボケ」 スズタケ  柴田 恵。


網代編み角底、口円形のカゴ。
ここで充てた名称の「オボケ」とは、一般的な民具の呼称では、紵麻などの繊維を紡いだ糸を入れる、糸カゴのことを差しますが。
この地方では、紐を通す輪を「ツ」 (一般的には”チ”でしょうか)と言い、その輪が付いたカゴを生産者は「ツボケ」 (使用者は「カコベ」)と呼び、その「ツ」が無いカゴを相対的に「オボケ」と呼ぶようです。

スズタケで編まれたカゴは柔らかく細やかで、籐のように表面が艶やかで、白晒しされたマダケのカゴが見せる表情とはまた違った清楚感と風情があります。
小振りのこのカゴも、本来の農用カゴの用途というよりは、現代の生活のシーンでは、先の写真の鉛筆メモにあったような、菓子器の類としての使用が似合っています。
炬燵の上に、このカゴを置いて蜜柑を盛った様子など思い浮かべると、どことなくしっくりきます。

スズタケは節が低く、質は丈夫で、しかもしなやかで柔軟性に富む性質がありますが。
皮タケを外側面として編んだものと、内側面として編んだもの、この二つのカゴをぴったりと併せた「合わせ編み」 (二重編み)の仕上げをすることにより、およそ柔らかなスズタケ製とは思えないほど強度が増し、とても堅牢なカゴとなります。
このカゴもそんな「合わせ編み」の技術で、縁部分を矢筈巻きで閉じて仕上げた、とてもかっちりした作りです。

スズタケ製のカゴの一大産地である、 岩手県二戸郡一戸町鳥越(とりごえ)地区は。
明治元年に考案された 「一本三間飛び」(一筋づくり)の網代編みの流れを汲んだ編みが特徴で <大型の行李などは、昔は「二本二間飛び」(二筋づくり)、現在は「三本二間飛び」(三筋づくり)が多い> 、その材料としてタケの表面の皮だけを使うため、刃物で薄く削いで丁寧に籤づくりする熟練の技が必要となります。
この地区では、東北の多くの地域がそうであったように、冬の農閑期にカゴを編んで副収入を得てきました。
これらの編みの技術は、ほとんどが特別に教わるのではなく、見よう見まねで覚えて地区の産業として伝承されてきたものです。
この間幾度の竹細工講習会がなされ、新たな製品の開発が進みます。
大正時代には、 竹割器と肉取器が導入されます。
最盛期には3,000人もの編み手がいたと云われています。
その数の真偽はともかく、余所の竹細工の産地には例のみられない、その地区の住民総勢でスズタケ細工に関わるくらしがありました。
そして、かつてはその種類で80品目、寸法別では、なんと200種類もの製品があったといわれます。
昭和初年に「文庫・小文庫」の最盛期を、昭和29年に「手提げカゴ」の最盛期を迎えます。
最盛期だった昭和26年には、鳥越地区だけで6,000万円の売り上げがあり、日本の農村に置ける副業収入日本一を記録します。
それほどまでに鳥越のカゴが求められた背景には、丈夫で機能的な品質の良さと、日常品でありながら清楚な印象の美しさがありました。
産業として大きく成長した鳥越地区ですが、高度経済成長の煽りで1960年代以降にプラスチック製品が台頭してくると、竹細工製品の需要が激減して、他の地区同様に生産量が急速に落ち込んでいきます。

鳥越の出身である柴田恵さんのバッグは、民具にみられる伝統的な編みの技術を応用し、現代の幅広い年齢層、いろいろな服装、さまざまな用途に違和感なく使い回しできるかたちとなっていて美しいです。
また、四ッ割りしたスズタケを保管しておくと、天候の関係でシミがついてしまうものがあり、これまで間引いてきた、そんなはじき材のデメリットをあえて逆転の発想でアクセント的にデザインに盛り込んだ、網代編みのバッグなどもあります。
椀カゴや盆ザルをアレンジした、楕円形のマガジンラックや楕円カゴのオリジナル製品。小文庫などもすべて合わせ編みされ、開け閉めがしやすいように、蓋があえて下まで被らないような作りとなっていて。
どの作品にも、今の生活に合った機能は何かを熟考したうえでの工夫が、ほどこされています。
伝統的なスズタケ細工の産地である鳥越に、また新たな新風を興し、カゴ好きな人たちの間では密かな人気を呼んでいます。


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 ● 「十段重ね」(左上)、「合わせ引き出し」(左下)、「銭カゴ」(右)、 スズタケ  穴久保ナミ。

身・蓋と親亀の上に子亀が乗った状態の「十段重ね」の文庫の類、収納時には一番大きなカゴに全てがぴたりと収まります。

「合わせ引き出し」の三段引き出しは、引き手にまでスズタケが巻かれています。行李の技術を応用し、さらに細かく種分けする機能を持たせた物入れです。

肩の線と口の円形が凛とした佇まいの「銭カゴ」は、「合わせ編み」の技法で作られた堅牢なカゴです、側面に浮かぶ網代模様がとても綺麗です。

さすが名人と呼ばれる方の作品です。
柔らかなイメージのスズタケ製のカゴながら、どれもがしゃんとし決まっています。


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 ● スズタケ製のカゴ、「カゼ(雲丹)通し」(右上)、「豆腐カゴ」(左下)、「ツボケ」(右下)。 武蔵野美術大学・民俗資料室蔵。

スズタケ製品では、紐通しが付いた「ツボケ」 (写真は腰籠ですが、ほかにも背負籠などの呼称も兼ねます)と呼ばれる網代編みカゴ以外にも、
四ツ目編みや透かし網代編みの洗いカゴや通し(篩)があったり。
一度見たら二度と忘れないような不思議なかたちの、六ツ目編みを応用した独特な意匠の「豆腐カゴ」などがみられます。
豆腐の水切りをよくするための六ツ目編み底と高台、提げ手を補強する構造で立ち上がった三角面の側面が、独自で個性的なアクセントとなっています。
柳 宗悦 は、『工藝』108号(昭和17年)で、鳥越の竹細工を紹介しています。
この「豆腐カゴ」の誕生の経緯には、確かそんな民藝運動の影響とも密接に関わりがあったはずです。


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 ● 「座布団と部分」   スズタケ  穴久保ナミ。

染め材を用いユニークなグリッド模様をみせる座布団と、網代の崩し編みで微妙な表情をみせる座布団。
籐製品と同じく、滑らかで涼しい表情は、夏座布団としても現代の生活の中に違和感なくに受け入れられる製品です。
このスズタケ製の座布団もなにかのコラムで読んだことがありましたが、たしか中に入れる詰め物が、どこか特別なものだったように記憶しています。


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 ● 「籠編みデモストレーション」 アケビ  中川原 信一 、 gallery KEIAN。

こちらは、 秋田県横手市在住の中川原信一さん のアケビカゴの製作の様子です。
編んでいるのは「丸平カゴ」という浅くつくられるカゴで、底編みの行程を丁度終え、これから立ち上げにむかうところです。

信一さんは、父・十郎氏の跡を継ぐ、アケビ蔓細工職人の二代目。
小学生の頃から父について山には入り、中学卒業後本格的にカゴ編みを始め、50年以上のキャリアを持ち現在に至っています。
2015年には、日本民藝館大賞を受賞しています。

自分は、蔓(つる)細工のカゴ編みを見るのは、今回が初めてですが。
床に置かれた蔓材は、水で戻されどこかしなやかに見えるものの、材を差し、目打ちのような締め具でもって、ぐいぐいと相当な力を入れて締め上げていきます。
全体の編みのバランスをみながら、その都度手で揉んで編み面を均等になるよう調節したりしており、竹籤でカゴを編むのとはまた異なった動きです。

使われているのはミツバアケビの蔓。
蔓の成長が落ち着く、9月頃から雪の降る頃までが素材の調達の時期で。
樹に絡みついた蔓は一切素材には使えないため、地に這う素性の良い蔓を求め、山に入り早朝から夕刻まで一日かがんだ姿勢でもっての素材の調達作業は、体力的にも大変な重労働を伴う作業だとか。
アケビ蔓は、生植の環境によって、蔓の太さや、しなやかさなどがそれぞれバラバラのため。
それぞれの用途に向いた、目当ての山での採集場所はあらかじめ決まってはいるが、均質な良材を収穫するのに、ともかく苦労するという。
落葉の激しいこの季節は落ち葉で蔓が隠されてしまい、探すのがとても大変だったり。
また近年では、昔のように山が丁寧に管理されておらず、そのためクズが蔓延り(アケビが負けてしまい)、適正な蔓材を得るのが一層困難になってきている。
得られる材は、長いもので四間ほどの長さがあり。
収穫された材は陰干し後、屋根の上に干したりして、蔓の芯の中まで完全に乾燥させる。
こうしておくと乾燥させた状態で何年も保存することができる。<現状ではその年に得た材は、その一年で使い切ってしまう>


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 ●  「籠のディテールと道具など」 アケビ  中川原 信一。

蔓性のアケビ蔓は、先と元とでは微妙に太さが異なっており。
巻き上げはアケビ蔓二本を一組として編み込んでいく。
蔓の長さは同じものをぴたりと合わすと捻れが生じるため、あえてずらして合わせ接ぎ差していく。
組み合わせは二本合わせて太さが10の配分となるよう、それぞれ均等的に5:5のバランスを理想の目安に進めていくが
7:3などとバランスに崩れが生じると、左指の腹でもって力を余分に入れて、太いほうを強制的に調整しなければならず難儀するという。
下川原さんの親指の爪は、アケビ細工職人特有の職業病ともいうべきか、手の爪が大きくめくれ上がって変形している。<いまは亡き父も、同じ手(爪)をしていたという>
アケビ蔓には”メ” (若芽などが出るところ。写真左下)があり、その部分を鋏でもって数回、できるだけ丸くなるように切り揃える。<こちらの作業は奥方の仕事>
メの部分はどうしてもしなやかさに難があり、編み込みの際にも細心の注意が必要という。

以上は、中川原さんのデモストレーションの最中に、素材について問うたときのお話しです。
*(メモをとっていなかったので不正確な表記があるかもしれません、その旨どうぞ御了謝下さい)
どことなく質朴ながら温かみを覚える土地の言葉でもって、真摯に懇切丁寧に答えて下さった中川原さん、どうも有り難うございました。


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 ●  「コダシ」(上)、「手提げカゴ」(中)、「スカリ」(下)、  アケビ  中川原 十郎。

会場には中川原さんの亡き父が作ったという、使い込まれたアケビカゴが展示されていました。

この地方のコダシと呼ばれる農作業用の背負籠。

信一さんの奥さんが嫁に来た際に、信一さんの父が贈ったという手提げカゴ(45年後の現在も現役で使用中)。

また、会場の壁に無造作に掛かった、山仕事用の背負網であるスカリは、一見すると棕櫚縄で編んだ様に見えますが、
付随のキャプションには 「あけび蔓の皮の部分を綯わないしてつくられた”すかり”。山仕事の時、背負ってつかわれたもの。50年経過。」とあり驚きです。
訊くと、 「かっては、アケビ蔓の皮を剥いで白太部分の芯材でカゴを作っていた時期があり。廃材となる皮の部分がいとおしくて、そんな思いで父が自製したスカリだから、世界中探したってこれっきり一点しかないもの」と中川原さんが申されます。
確かに、藁や棕櫚縄製のスカリは一般的ですし。
強靱なアケビ蔓や藤蔓などを建築部材の結束用に、そのまま合わせ捻って縄的に使う例はありますが。
アケビの皮を綯ってわざわざ一本の縄にするなんて、まったくもって思いもよらない発想です。
生活の中で、身の回りにある身近な素材でもって自製された民具のなかには、このような特殊な例も幾分みられ、改めて道具を観ていく点で面白いと感じました。


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 ● 「アケビのカゴと、スカリ」    武蔵野美術大学・民俗資料室蔵。

こちらのスカリは稲藁製です。

この大学で全国の竹細工や編組品の収集(当時製造されていたもの)が開始されたのが、高度経済成長末期の1970年代初め頃といいます。
当時は、これらの編組品もプラスチック製品に押され、その収集開始時点で既に時遅しと、懸念されていたと聞きますが。
いまやどの資料も余に40年以上の時を経ており、実物資料として残されている点では、とても貴重な存在です。
現在現役の職人さんの、多分一世代の前の方の製品も多く含まれているように思います。
「道具は使ってなんぼ」という諺どおり。
竹や蔓、草や藁などの自然素材の民具は、使わずにただ保管しておくだけでも経年変化による劣化が進みます。
そもそも、日常の生活の中で民具が機能していた時代にあっては、民具自身が使われることによってその人なりに馴染んでくる点と、使っていて壊れても補修をしたり、当たり前に新しい製品に更新できるサイクルが身近にあったため、博物館的な保存という流れと相反していたはずです。

KEIANでの廣島一夫展の「おはなし会」の時にもあったように、現在では農具や漁労具など日常生活で民具に類する道具を使う生活自体が消えつつあります。
実用品としての道具の価値を、どこに見出すのかはそれぞれ難しい問題ながら、個人的には時代の推移する速度が目まぐるしい状況の現代にあっても、手で編まれてきたモノを温かく支えていくような社会が残ることを、願ってやみません。

白山の閑静な一画にある、プライベート・ギャラリーのKEIANには、若者からお年寄りまで訪れる方の年齢層は幅が広いながら、どこか現在の手仕事を真摯に見直す気負いのある方が多いように思えます。
今後も、そんな新たな場から発信される流れに期待したく思います。



** この展覧会では借用されているそれぞれのカゴには、特に名称表記がなされておりませんでした。
今回のカゴ類の呼称につきましては、 『 縄文から続く「編み」の文化 』展カタログ(御所野縄文博物館、平成20年)などから、呼称名として適切と思われる範疇の名称とし、充ててみました。
当地での実際の呼称とは若干齟齬があるかも知れませんが、その旨了承下さい。
同時に、鳥越地区のスズタケ細工の歴史・特徴についての記述の多くは、このカタログと、
『手づくりする竹のかごと器』 嶋崎千秋著 新光社、2013 にある解説から抜粋し構成したものです。



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 ● 「日々ノカケラ」 とも吉写真展と、食事    喫茶おとら。

以前知人の展覧会で偶然知り合った、とも吉さん。
手渡された写真展のDMには、ベランダで見せる微妙な影が切り取られた写真が載っていました。
自分と同じ、 リコーのCXシリーズの一番初期のコンパクト・デジカメで写真を撮られていると知り、また現在興味を持っている影をテーマにした写真のおはなしを伺い、このカメラでこんな素敵な写真が撮れるのかと興味津々。

先のKEIANでは、2時からカゴ作りのお二方の「おはなし会」の催しがあり、「籠編みデモストレーション」を観ていたら、引きつづきそちらへの参加もしたい気分となっていました。
とても惹かれたけど。その準備でギャラリーは一旦クローズ。
お昼を過ぎて、白山駅の坂を上ったところにある 喫茶おとら まで来てしまったので、また戻るのが、ついつい面倒になりました。

やはり講演会より、食い気が勝る自分でいけません。
ランチ向けのボリュームセット< ひよこ豆のカレー+ドリンク、1,030円 >で、お腹が少しくちくなったところで、会場に置かれていた、とも吉さんの写真ファイルを開きます。
驚くなかれ「一日一枚」の写真がファイリングされたファイルが、5年分ずら~りと並んでいるのです。
「小説なんか呑気に読んでいる場合でないわ」ということで、ファイルを手に取りとも吉写真ワールドに突入します。
一日一魂ならぬその継続力に、まずは敬服するながら、カメラを特別操作するわけでもなく、カメラ任せに切り取ったその瞬間のどれもが、絶妙にこちらの琴線に触れる写真ばかりなのです。
プリントに際しても、一切トリミングせずのダイレクトプリントながら、その構図のどれもが、びったし決まっています。
しかもどれもが本当に素晴らしい。
影シリーズ、映り込みシリーズ、窓シリーズ、待ち犬シリーズ・・・・・・・・・・・・・と、さまざまなテーマ。
そのセンスと、溜め、待ち、瞬間の総てが見事に共鳴され、 「通底」という言葉を改めて認識させられた次第です。
とも吉さんの先生は中里さんというカメラマン<INAXギャラリーでの「小屋の肖像」の写真を撮った方> (自分もあの写真は大好き)で、これまで彼の写真の講習会に数度に亘り参加しただけだとか。
生まれながらにして、本当に芸術的な視線が研ぎ澄まされセンスに溢れている人はいるものです。
お隣でお話しを伺いつつ、写真を一枚一枚子細に観ていくと、心でみる眼がとても豊かな人なんだなぁとしみじみと感じた、とも吉さんでした。
「一日一枚」のこの写真ファイル、時系列に最初から最後まで写真を観ていくだけで、長編映画を遙かに凌ぐ時間がかかりましたが、素晴らしい映画を見終わったような後のように爽やかな充実感が得られ大満足でした。
なるほど、展覧会用に会場に飾られた十数点の写真のセレクションにも納得です。

喫茶おとらは、紅茶専門の喫茶、ダージリン、セイロン、アッサム、ネパールなどの各茶園のほか、世界各国のクオリティー高い紅茶が楽しめます。
タルトタタンなどのオリジナル・スウィーツも、どれもが美味しそうです。
追加で頼んでみたのが中国のキームン茶(ポット670円)。
お手製のティー・コージの柄がいろいろあって楽しいです。
土蔵の欅の一枚戸のテーブルや、昭和時代を彷彿とさせるアンティークなガラスの電燈笠、柱時計の時を告げる音をききながら、これらの和アイテムが店内に流れるジャズのBGMと相まって、なかなかよい感じの喫茶店です。


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 ● 展覧会のイヴェント「ギター演奏会」ほか     喫茶おとら。

通算おとらには何時間いたのだろう、いつしか外は真っ暗となっており、夕刻の展覧会イヴェントとして、アコースティックギターで唄うオリジナル曲のライブも、併せて愉しませて頂きました。
厠を仕切る引き戸には愛らしい兎の透かしがあり。
洗面器まわりには昔ながらのレトロな円タイルが用いられていますが、このターコイズ・ブルー一色というのも、とてもモダンで素敵した。
喫茶店を後に夜道を巣鴨まで戻ると、そこにはささやかなイルミネーションが。
昼間は一向に気付かなかったけど、世間ではそろそろクリスマスモードなんだなぁ。
今日は、カゴに写真に満たされた一日となりました。



最後はうちのガラクタのカゴより。スズタケ細工のカゴです。


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● 小文庫    スズタケ    大;220×150×高さ75ミリ、小;185×115×高さ70ミリ。

弁当カゴ、小文庫と名称は定かでありませんが、一本三間飛び(一筋づくり)の小行李です。
最近の凝ったものの中にはこのような小行李にも、丁寧に合わせ編みの技法で仕上げた製品もみられますが。
この小行李は、極一般的なもので、カゴの内側はざらざらとした肉の部分が露出しています。
20年以上は優に経っていますので、さほど使ってはいませんが色味も若干落ち着き飴色になっています。
うちの押入の天袋には、いわゆる竹行李も衣裳カゴとして、昔ながらの使い方で使っていますが。
やはりこのような小行李は、小ささゆえに小回りが効くというか、身の回りでなにかと頻繁に活用できてとても便利で重宝しています。
いわば「小が大を兼ねる」好例と言えます。




カゴと写真というまったく異なったジャンルの展覧会を観ましたが、双方共にとても充実感をもたらしてくれました。ありがとございました。 (^_^)  



 
  1. 2016/11/28(月) 15:26:11|
  2. 民具
  3. | コメント:0
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