うちのガラクタ

古びたモノが好きです。日常の捕って付けたようなモノ・コトの紹介です。

309 ちょい歩き





昨日<2016年11月5日(土)>は、
白山のKEIANへ廣島一夫展の再見を愉しみに勢い込んで行ってみたけど、貸し切り状態となっていました。(どうやらDMの記載ミスだった模様)
仕方がないので、隣接する小石川植物園の塀沿いをぐるりと回り、植物園にある東大の博物館を覗いてみました。

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 ● 建築ミュージアム「 建築博物誌 / アーキテクニカ 」     東京大学総合研究博物館 小石川分館。


古風な旧東京医学校の建築(国指定重要文化財、現存最古の教育建築遺産、明治最初期の木造疑洋風建築)を活用した、この博物館を訪れるのは何年ぶりでしょうか。
以前は東大が有する時代がかった学術博物標本をアレンジして、まるでアートのように見せたヴンダー・カマー(驚異の部屋)となっており、古モノ好きにはたまらない夢空間をつくりだしていましたが。
どうやら2013年に一新され、建築ミュージアムとして生まれ代わった模様です。


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 ● 歴史的建造物や高名な公共建築・名邸など、世界各国のさまざまな建築の縮尺模型が並ぶ。   建築ミュージアム

白く作られた建物のマケット(模型)が、昔の学校家具の木製キャビネットに響き合っています。
関東大震災(1923)で倒壊し現存しない、かっての東京大学建築の写真が時の移ろいを感じさせ、なんとも美しい。


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 ● やはり目がいってしまう実物標本の数々。    建築ミュージアム

「身体空間(ゲル)」、「自然形態」、「身体空間(カヌー)」の部屋。

動物標本、植物標本、鉱物標本、やはり民俗学標本として展示されている生活道具や信仰具に惹かれてしまいます。

解体移動が可能なモンゴル・ゲルの柱や扉、窓枠、什器などが壁や床に配置された空間は、アート作品のようで面白い。

台湾のヤミ族の船は、尖頭的なシャープなかたち。
船体には細かな象嵌とともに民族色豊かなレリーフが施され、単なる乗り物を超えた神聖さを感じます。
継ぎ板のホゾや葛による結束の構造も間近で見れる点が嬉しい。
昔使われていた学校机を台座に転用しており、色具合共々妙にマッチしています。

気になったのが、黒く燻されたベッドのようなサイズのパキスタンの木彫りのベンチ(カヌーの向こうに見えるもの)です。
コーヒースタン地方とはどんな場所だったのかなぁ、どこかヨーロッパの田舎にまで通じるごつごつした木彫りの具合は、自然環境の違いも大きいのでしょうか、日本の木の文化には見ることができない、異国の木の文化が生みだした造形です。
座面は網代編。材質は判然としませんが、縁巻き部分などに毛(それとも毛羽立ち?)が見られので、案外植物ではなくて動物の腸とか皮を加工した素材なのかもしれません。

自然物が生みだす完璧な造形と、人がくらしの中で理に適え生みだした揺るぎのない造形。
そんな二現の空間を併せ、建築博物館の要素に含める視点も面白いとおもいました。


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 ● 植物園の塀に沿い、御殿坂を上っていく。

博物館の後は、千駄木の谷根千記憶の蔵へと向かいます。
御殿坂を上り、白山通りに出て団子坂へと進みます。
初めて歩くこのコース、場所柄か寺院も多く、よく見ると狛犬ならず狛象なものがあったり。
駒込大観音で見た十一面観音菩薩(大和長谷写)の石仏は、千手部分がまるで蝶の羽のようだったりと、折りにふれた道草歩きの発見もありました。


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 ● 第2回「百器徒然の蔵」  東京都文京区千駄木 / 谷根千記憶の蔵 にて。

昨年に引きつづき、知人のフリマ・イヴェントです。
前回は骨董・古道具などのリサイクル販売がメインでしたが、今回はアクセサリーや版画などのお手製グッズも加わり、古い蔵中に更なる彩りを添えていました。

左上; 蔦に絡まれた大谷石の蔵中が今回の会場。

左中; 出張カフェ ”香笛(カフェ)神社”の御神体”香日(コーヒー)大権現”は店主自らが日本画で描いた龍神が手にコーヒーカップを手にしているというユニークなもの。
供えられたコーヒーカップの御神水も、当然ながら初淹れのコーヒーで、更にコーヒーカップ絵馬も自製しての凝り具合。
カフェ・ボンフィーノのブラジル農園直送自家焙煎の豆で淹れたコーヒーは、マイルドで爽やかな甘味を感じさせます。
”円に三珈琲豆紋”のオリジナルカップで愉しめて、一杯150円。

右中; おはじきの様な染付は、清水焼のテスト・ピースらしい。

左下; 自製のミニコミ紙「ナイルアズラ」にはビーズの情報がいっぱい。

右下; 着物姿のご婦人の表紙がなんともレトロな戦前の料理冊子。


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 ● 手作りグッズやライブがあったりと楽しい会場   「百器徒然の蔵」展より。

左上; ユニット「うるかな堂」による猫や針ネズミ、熊といった愛らしい紙版画作品・ステ-ショナリーと手編みの眼鏡ケースなどのグッズの販売。
紙版画とは何んぞや? 銅版画のドライポイントの技法を紙版に取り入れ改良パスタマシーンで仕上げるといった離れ技で造ったものらしく、正に目から鱗が落ちる発想で新鮮でした。

右上・左中・右下; エジプトにてセレクトした、アンティーク交易ビーズ、シェブロンビーズ、アフリカ再製ビーズなどを加工してアクセサリーを作る「真珠の樹」
ミニコミ紙「ナイルアズラ」を読むと、未知なるビーズの世界に誘われます。
青いシェブロン玉(左中写真中央)は、以前見たナイジェリアの出ものに比べ随分スマートで繊細な感じでした。
このアンティーク玉で一個2,000円ほどの価格帯。
アクセサリーには一切興味はないながらも、トンボ玉自体はその歴史も踏まえ実に魅力的なアイテムです。

左下; どこか懐かしいデザイン、昭和のお猪口。ボツボツ縁の茶色のお猪口はとてもポップで現代のくらしでも使えそう。

土曜の夕方のイヴェント、アコースティック ジャズ・ライブは、4人のメンバー初合わせのセッションです。
石蔵の狭い空間ながら内部は板張り構造の影響か、音が吸い込まれて自然とまるくなり、間近に楽器があっても暴れない、ちょっと不思議な音色のライブとなりました。
スタンダードから、少しフリージャズっぽいものまでとセレクトも面白く楽しめた1時間でした。

第2回「百器徒然の蔵」は、11月6日 17:00までです!
会場; 東京都文京区千駄木5-17-3  谷根千記憶の蔵 
    興味のある方は是非ご覧下さい。  (^_^)v 



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 ● 夕餉終え 影絵芝居の 勝手かな  

記憶の蔵の帰り道、住宅街の細路地は昔ながらの闇に包まれていました。
窓越しに見た勝手場(台所)のシルエットが、裸電球の明かりに灯されて磨りガラスに写りこみ、なんとも幻想的で良い風情でした。
 


野良のような細路地歩き、楽しい一日でした。 (^-^) 





  1. 2016/11/06(日) 11:40:32|
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