うちのガラクタ

古びたモノが好きです。日常の捕って付けたようなモノ・コトの紹介です。

292 野中の工房




旭山動物園の帰り道、この2月に開設したD君の工房をみせてもらう。<9月26日>
旭川市に隣接する東川町はいまでは国際写真フェスティバルが有名だけど、ふるくから木工業がさかんなところ。
木工作家の誘致に篤く優遇措置がなされているため個性的な工房も多くみられる。
町の目抜き通りの公共施設や商店の看板も、そんな木工の巧みな技術を用いたユニークなデザインの看板で美しく統一されている。

また米所でもあるため、周囲には見渡すかぎりの水田や畑(いかにも北海道らしい景色)が広がっている。


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 ● D君の木工工房、田んぼのなかに建っています。季節がら脱穀の最中でした。


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 ● 20坪ほどのプレハブの工房には、工作機械が絶妙に配置され整然としていて彼らしい。


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 ● ノギスにボールペンを仕込んだり、カッター刃の付け替え式のちょっとした工夫の自製の罫引。

工房の片隅には懐かしの鋳物製のストーヴが鎮座しています。
なぜか江ノ電の電車の箱に、サンドペーパーが収めてあったり、おちゃめな面も。


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 ● 座面のペーパーコードの編み模様が美しいスツール。

ネット販売が中心のために、定番作品は宅配便で発送できるサイズに統一されている。


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 ● 現在試行中の焼杉風作品。レターケース、試験管の一輪挿し、メガネ置き。

材は木工には不向きとされたマツ材、バーナーによる焼杉の技法で焼きをいれることによって、マツの脂分も必然的に押さえられるメリットがある。
焼杉表面の煤の定着として若干のオイルを塗布。
レターケースのような指物は、組立後にベニヤの蓋を当て、焼かない部分をうまくマスキングしてから焼きをいれるという、なかなか手の込んだ仕上げ方。
焼き入れによる材の歪みの対応や、焼き色の調節や木目の浮きたたせ具合など、この技法ならではの手間もかかるが、
塗装で塗らない仕上げは材の持ち味をまた別な意味で上手く活かしよいですね。
作業台の上に置いてあった”うづくり”は浅草の老舗のブラシ屋で購入したものという。


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 ● 隣接するのは4人の作家が共同で運営している大家さんの工房、大型の工作機械がたくさん置かれており、木造で広々としたつくりが素敵です。

D君の工房にはトイレ、水道が無いため、同じ敷地に建つ大家さんの工房のものを借りている。
トイレは大鋸屑を攪拌させ使用するバイオトイレ、爽やかな針葉樹の香りがして一切臭わない。
使用済みの大鋸屑は堆肥として転用できるメリットもある。

想像通りのD君らしいきちんとした工房でした。
D君、ますますの活躍を期待していますね!


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 ● 工房見学のあとはD君家近所の飲み屋で晩ご飯。

お勧めはジャコ梅ご飯、イカのげそ揚げも下味がほどよくなかなか美味でした。
大将の立つカウンター前には、この北国にあってなぜか沖縄の泡盛の”八重泉”が置いてありました。
ホワイトリカー、土地のジャガイモ焼酎よりは、確かに八重泉のほうが肴も際だって合いそうなかんじもしますね。


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 ● 旭川デザインギャラリー、大雪地ビール館にて

工房見学の翌日<9月27日>は、D君の恩師である荒井先生の版画展のレセプションに参加。
会場は旭川デザインギャラリー。
昔の煉瓦倉庫を改装したなかなか趣のある空間で、同所にチェアーズギャラリー、大雪地ビール館、インテリアショップなどが隣接している蔵囲夢とよばれるお洒落な一画です。

レセプションの後はD君とお隣の地ビール館へおしめりに。
北海道らしくジンギスカンを中心とした各種メニューのほか、地ビール館オリジナルの5種類のクラフト・ビール、日本酒の地酒などがたのしめます。

ちなみに、ビールは各々 ジョッキ(450ml)600円、グラス(350ml)480円。

”大雪ピルスナー” 下面発酵長期熟成、濾過されたキレとコク。
”ケラ・ピルカ”  上面発酵熟成、フルーティーなエールタイプ。
”富良野大麦”   爽やかな香り苦味が少なく喉越しがよい。
”萌芽”      小麦麦芽、さっぱりとフルーティーな白ビール。
”黒岳”      黒麦芽の濃く深い風味の黒ビール。

小口に4種類のビールが味わえる、お試しセット(1,000円)もありますが、
飲み助には90分飲み放題(ビール、日本酒、ワイン 2,000円)がなんといってもお勧めです
D君とジョッキを一杯二杯と重ねた後に気付き、途中から飲み放題に切り替えさせていただきクラフト・ビールを思う存分堪飲しました。
先ずは一巡目はジョッキで制覇、そして二巡目はグラスでという具合で・・・・・・・・・
完全に飲み過ぎました。
個人的にはケラ・ピルカが一押しですかね、次ぎに黒とピルスナーでしょうか。
クラフト・ビールのはしりでもある大雪地ビール館、やはり本物のビールのうま味は最高です!


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 ● 『 タイムレス・ピーセズ ~ 北欧デザインと暮らし 』展   チェアーズギャラリーにて。

エアポート・バスの待ち時間<10月4日>の調整に寄ってみたチェアーズギャラリー。
今回の展示では織田憲嗣コレクションの椅子に、テーブルや家具、小物などのアイテムを組み合わせ、リビングルーム、ダイニングスペース、ワークスペースなどを構成させる展示です。
おなじみの椅子だけを比較して観るのとは異なり、同時代のインテリアの醸し出す雰囲気も同時に楽しめるよい展示でした。
個人的にはスチール製の卓上ライトのかたちや色味が面白かった、なかにはこんな箇所にスィッチが付くというものも見付け新鮮でした。

それと、抽斗の底に籠が付いているハンス・J・ウェグナーの、この小机。


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 ● ソーイングテーブル   ハンス・J・ウェグナー(デンマーク) 1950年  アンドレアス・トウック社。

下から覗き込んで、籠部分のつくりを撮っていたら、ご親切にも係りの方が引きだして細部を見せて下さいました。
籠は籐編み、抽斗内は細かく仕切られており、裁縫や編み物の道具を上手く納めるようにデザインされています。
抽斗部分の材の組み継ぎ具合、ダボの使い方、部取り、バタフライ式に跳ね上がる天板を固定する貫の納まり具合など、さまざまな工夫がなされています。
そのままではみることができない箇所も詳細に観察できて嬉しかった。
籠が抽斗下に美しく収まったシンプルながらも凝ったデザイン、実に素敵です。


木のある暮らし、いいですね!(^^) 




  1. 2016/10/07(金) 00:02:56|
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