うちのガラクタ

古びたモノが好きです。日常の捕って付けたようなモノ・コトの紹介です。

033 寸詰 箪笥

 昨日は雨の中、『三鷹市山本有三記念館』へ行ってみて建物はもちろんのこと改めて和室の調度に感心しました。今日は月曜ですが、そういえば昭島市のフランスベッド敷地内にある『家具の博物館』は開館日だったなぁと思い出し、久しぶりに自転車で行ってみました。家具の博物館は、常設で江戸後期位からの日本の伝統的な和箪笥やイギリスのウインザーチェアなどを観ることが出来ます。今回は小ウインドウの中に灯明皿や秉燭(ひょうそく)、行灯や龕胴(がんどう)など灯かりの小道具も展示されていました。使い込まれた箪笥の木肌の美しさ、凝った飾り金具。 こぢんまりした会場ながら、何時間でもじっくり見入ってしまうような素晴らしい博物館です。博物館のコーナーには家具に関わるVTRも視ることが出来。今日はタイトルに惹かれ『収納家具の選び方 -婚礼家具編-』全農映25分というVTRを視てみました。1970年代後半頃の映像でしょうか? 先ずは、婚礼ものにふさわしく名古屋辺りの映像でしょうか!? これ見よがしに結納用の嫁入り家財を積んだガラス張りのはではでトラック2台が公道を通過していきます。こういった風習が彼の地にあるということは聞いたことがありますが・・・結構のこてこて状態で実にレアな映像でした。昔から嫁入り道具に長持、箪笥などの家具を新調し嫁ぐ慣わしがあり、現在も依然続いておりますが。この時代の気合いのいれ込み方が半端ではなく妙に納得させられました。それにしても婚礼用桐箪笥三点セットなどの超高価な製品は納得はいくとしても、合板で箱貼り整形したスラッシュ構造のユニット箪笥類も続々登場して、博物館で無垢材の職人技が冴える和箪笥を観たばかりでは、ニトリなどの張りぼて状の量販家具コーナーを見ているようで実に妙なアンバランスさでした。現代でも一般の方の主流のほとんどが、この張りぼて家具といえましょうか。正直な職人技によって造られる箪笥などの家具類は、値段も張りますが一生ものです。ウチのように、狭いボロ家住まいでは、箪笥も碌に置く場所がありませんが・・・自分も本棚に小箪笥を嵌め込むなどして苦心して使っています。


 お粗末ながら部屋で使っている小箪笥を紹介します。



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 ● 『小箪笥』 木製、幅760×390×高さ530ミリ *(高さは改良後のもの)

 この箪笥は小平の蔵を壊すときに捨てられるものを譲り受けました。本来は抽斗が6杯用でしたが4杯しか残っていなかったため、自分で鋸で切って工作し寸詰してみました。オリジナルの縁金具を上手く併せるのに苦心しました。もともと何に使われていたのか?余り見かけないかたちです。昔の文机を脚代わりにして、その上に乗せて布入れに使っています。取手は蕨手、側面に棹通し、錠前金具が一対着いています。材は杉材でしょうか? 文机で桁上げした分、なんだかチェスト風に見えてしまいますが、シンプルで古びた味合いがなんともいえません。地味な部屋に更なる渋みを感じさせる存在です。




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 ● 『小箪笥』 木製、幅585×345×高さ620ミリ

 この箪笥はリサイクルショップで2000円で買ったもの。部材が抽斗の底板と裏材は合板ですが、あとは総て無垢材だったのが購入の決め手。引き戸に派手な柄の千代紙が貼られていましたが、渋目にしたく思い。グジャラティーとグルムキー文字のインドの新聞紙を貼り、更にネパールの手漉きロクタ紙で押さえ貼りして柿渋で渋引きしています。色が随分焼けてしまいましたが、丁度箪笥の部材の色とマッチして落ち着いてきました。取手は木瓜手で、鋳成型です。置き場所が確保出来なかった為に、小学生のときから使っているスチール本棚にぴったんこ嵌め込む仕様にしてみました。丁度4杯あった図書カードの抽斗を立て積みすると具合が良さそうなので何となく枠部分を自製してみました。市松の小抽斗も後になって偶然見つけたもの。ともかく本棚にぴったり収まりました。
 この箪笥のような、昔の学校家具のような色合いのものが結構好きです。ただ、この箪笥、その造りがどこか素人っぽいため、これは監獄の製作所などで造られた「監獄箪笥」じゃないか!?と密かに思っています。以前実家で母が押し入れ用に3双ほどの小箪笥を「監獄製品」で買ってきましたが、どことなく雰囲気がそれに似ているのです。




 『三鷹市山本有三記念館』は大正末期に建てられた本格的な洋風建築で、石を自然に積み上げたような煙突や、イングルヌックと呼ばれる個性的な暖炉などが魅力の建物です。
二階の中央には和室が配置され。部屋の片隅にさりげなく置かれていた、古材を転用して造られた戸棚がともかく凄い!戸棚の上には法隆寺錦再現裂に平瓦。演出も実に見事です。





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 ● いつも気になっていた『法隆寺小戸棚』 法隆寺金堂修理の際に出た古材が用いられています。 三鷹市山本有三記念館にて


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 ● 『二階の和室の様子』 紫檀製の座卓、乱れ箱、卍形の回転本棚は湯河原時代の特注品。 三鷹市山本有三記念館にて


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 ● 『スリーピング体操』 昭和38年にベッドの普及を目的に日本各地で行われたベッド体操。 実にシュールな写真だ!  フランスベッド展示より



  1. 2013/06/17(月) 23:07:00|
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